キャンパスマップ
郁文館LIFE
「夢」を育むField
生徒一人ひとりが「夢」に向かい全力で取り組める学習環境
夏目漱石旧居跡
郁文館のすぐ裏手に、明治36年3月3日から同39年12月までの3年10ヶ月の間、夏目漱石が住んでいました。郁文館の創立が明治22年11月13日ですから、漱石がこの地に居を構えた時点で、郁文館はすでに創立15年目を迎えていたことになります。
この場所で創作活動を開始した漱石は「吾輩は猫である」で文壇にデビュー。その後の活躍は皆様ご存知のとおりです。
郁文館の生徒たちは、隣家の主が後の文豪となることを知ってか知らずか、いろいろとご迷惑をおかけしたようです。
漱石先生は「吾輩は猫である」第八章に郁文館を「落雲館」として登場させ、憂さを晴らしておられます。落雲館に関する記述を幾つかご紹介しますと、
ここへ引き越しの当時は、例の空地《あきち》に垣がないので、落雲館の君子は車屋の黒のごとく、のそのそと桐畠《きりばたけ》に這入《はい》り込んできて、話をする、弁当を食う、笹《ささ》の上に寝転《ねころ》ぶ――いろいろの事をやったものだ。それからは弁当の死骸|即《すなわ》ち竹の皮、古新聞、あるいは古草履《ふるぞうり》、古下駄、ふると云う名のつくものを大概ここへ棄てたようだ。
現在は生徒を厳しく指導しておりますので、郁文館の生徒がご近所に弁当の食べかすや古新聞、古くなった靴などを捨てることはございません。
ダムダム弾=ボールを取りに漱石邸に侵入した落雲館生徒と苦沙弥《くしゃみ》先生(=漱石?)との激しいやりとりも記されています。
「いえ泥棒ではありません。落雲館の生徒です」
「うそをつけ。落雲館の生徒が無断で人の庭宅に侵入する奴があるか」
「しかしこの通りちゃんと学校の徽章《きしょう》のついている帽子を被《かぶ》っています」
「にせものだろう。落雲館の生徒ならなぜむやみに侵入した」
「ボールが飛び込んだものですから」
「なぜボールを飛び込ました」
「つい飛び込んだんです」
「怪《け》しからん奴だ」
「以後注意しますから、今度だけ許して下さい」
「どこの何者かわからん奴が垣を越えて邸内に闖入《ちんにゅう》するのを、そう容易《たやす》く許されると思うか」
「それでも落雲館の生徒に違ないんですから」
「落雲館の生徒なら何年生だ」
「三年生です」
「きっとそうか」
「ええ」
主人は奥の方を顧《かえり》みながら、おいこらこらと云う。
埼玉生れの御三《おさん》が襖《ふすま》をあけて、へえと顔を出す。
「落雲館へ行って誰か連れてこい」
「誰を連れて参ります」
「誰でもいいから連れてこい」
下女は「へえ」と答えたが、あまり庭前の光景が妙なのと、使の趣《おもむき》が判然しないのと、さっきからの事件の発展が馬鹿馬鹿しいので、立ちもせず、坐りもせずにやにや笑っている。主人はこれでも大戦争をしているつもりである。逆上的敏腕を大《おおい》に振《ふる》っているつもりである。しかるところ自分の召し使たる当然こっちの肩を持つべきものが、真面目な態度をもって事に臨まんのみか、用を言いつけるのを聞きながらにやにや笑っている。ますます逆上せざるを得ない。
「誰でも構わんから呼んで来いと云うのに、わからんか。校長でも幹事でも教頭でも......」
「あの校長さんを......」下女は校長と云う言葉だけしか知らないのである。
「校長でも、幹事でも教頭でもと云っているのにわからんか」
・・・漱石先生にはこの場を借りて御詫び申し上げます。
S坂
森鴎外が「青年」の冒頭部分で、主人公小泉純一の屈折した心情を表すために次のような情景描写をしています。
純一は権現前の坂の方へ向いて歩き出した。二三歩すると袂(たもと)から方眼図の小さく折ったのを出して、見ながら歩くのである。自分の来た道では、官員らしい、洋服の男や、角帽の学生や、白い二本筋の帽を被った高等学校の生徒や、小学校へ出る子供や、女学生なんぞが、ぞろぞろと本郷の通りの方へ出るのに擦れ違ったが、今坂の方へ曲って見ると、まるで往来がない。(中略)坂の上に出た。地図では知れないが、割合に幅の広いこの坂はSの字をぞんざいに書いたように屈曲して附いている。純一は坂の上で足を留めて向うを見た。
以来、もともと権現坂と呼ばれていたこの坂は「S坂」とも呼ばれるようになりました。
S坂は郁文館から徒歩2,3分の場所にあります。
「夢食堂」では、安心で安全な食材にこだわり、栄養バランスや味、ボリュームまでしっかり考えられた食育メニューを提供しています。「定食」だけでなく「丼」「パスタ」「ラーメン」「カレーライス」に「デザート」まで、メニューも豊富にご用意しています。
成長期だからこそ、健康面にも最大限に配慮し、愛情たっぷりの手作り料理を生徒たちに提供しています。
「食育活動」の一環として、栄養価とカロリー計算のされたバランスの良いお弁当をワタミの宅食(株)の協力を得て、郁文館特別価格にて提供することをスタートしました。
男子寮
Ikubun Dream House
Address
〒335-0021 埼玉県戸田市新曽1337
(学校から約40分)
『子どもたちに夢を持たせ、夢を追わせ、夢を叶えさせる』ことを、教育の目的に掲げている本学園の夢教育を、できることならもっと深く、24時間体制でサポートしていきたい。また、夢教育に関心をもつ全国のご家庭にも広く対応していきたいという思いを実現するために、男子学生寮「Ikubun Dream House」の運営をスタートしました。「Ikubun Dream House」では、下記の4つを約束し、私生活や学習面でのさまざまなサポートを24時間体制で提供していきます。
4つの約束
- 生活指導の徹底
- 栄養バランスの取れた食事の提供
- 学習習慣の確立
- 安全で安心な環境作り
その他施設紹介
グラウンド
⻘々と広がる人工芝のグラウンドは、部活動やさまざまなイベントで活用します。
教室
全教室に最新のプロジェクターとWiFiを完備。空調設備も備えた、毎日快適に過ごせる学習環境。
体育館
地下にある大体育館。入学式や卒業式などの大きな行事も盛り上がります。
屋上(屋上菜園)
屋上菜園では、作物の成⻑や微生物の観察など、さまざまな体験ができます。
図書館
30,000冊の蔵書を誇る図書館は、落ち着いた空間で休憩時間や放課後の学習に最適。
講堂
講演会や発表会、椅子を収容すればイベント会場としても活用できます。
テラス
⻘空が広がり開放感のあるテラスは、生徒たちの憩いの場として親しまれています。
ハブスペース
各階に設置されたハブスペースは、生徒同士や教員とのディスカッションの場として利用されています。
SDGsコーナー
校内のいろいろな所にSDGsに関するコーナーが点在しています。
FUTURE LAB
郁文館が誇る次世代型学習施設。刻一刻と進化するテクノロジーや革新的技術を取り入れ、新しい教育を提供できる場所。
野球グラウンド
荒川の河川敷にある郁文館野球部専用のグラウンド。
⻑野県東御市研修圃場
夢合宿中に郁文館専用の農場及び森林で研修を行います。
鴻夢館①
長野県東御市の標高1,000メートルにある郁文館専用の研修センター。
鴻夢館②
吹き抜けになった開放的な空間。この施設で仲間とともに寝食をともにします。
鴻夢館③
長野県でも有数の大型天体望遠鏡もあり、東京では味わえない星空鑑賞もできます。