レポート

REPORT

2024/01/23

  • 郁文館高等学校
  • 郁文館グローバル高等学校
  • 高校生社長講座~起業塾~

【起業塾】国内シェア最大手のDelight代表取締役による直接講義!

 郁文館には、東証プライム企業の経営者でもある本校の渡邉理事長を専属メンターとし、高校生起業家の輩出を目指す「起業塾」という特別講義を展開しています。

 起業塾には、時代を先導する現役の企業経営者に直接講義を行っていただくプログラムがあります。今回はその一環として、葬儀業界に特化した人材派遣最大手の「株式会社Delight(以下、Delight)代表の高橋亮さん」に特別講義を行っていただきましたので、その様子をご紹介いたします。

 高橋さんは、葬儀業界でのアルバイト経験から、21歳という若さで同業界での起業を経験しました。共同経営を行っていた前社からの独立後、2007年にDelightを起業し、葬儀業界専門の人材派遣業界シェアNo.1の会社となるまで成長させた起業家です。現状に満足することなく、常に挑戦を続ける高橋さんの話に興味津々の生徒たちでした。

 高橋さんの起業のきっかけは、偶然始めたアルバイトでした。高齢化が進み葬儀の機会が増加しているのにも関わらず、葬儀業界の働き手も同様に高齢化が進んでいる日本の葬儀業界の現状に課題を強く感じた高橋さんは、葬儀業界で経営者となることを決め、「季節による死亡者数の変動があるため、年間を通して一定の人員を確保することが難しい」「いつ・どこで・誰がお亡くなりになるかわからない」といった葬儀業界特有の悩み事を解決すべく、葬儀業界に特化した人材派遣会社を設立しました。

 繁忙期でない時期の人材運用やご遺族のお困りごとの解消など、業界シェアトップになるために高橋さんが取り組んだ内容は、今までの葬儀業界にはなかった斬新で新しい発想でした。生徒たちは、そんな方法があったのかと発想の転換方法に感心しながら話を聞いていました。

 起業家は、「ビジョンを明確化し、同じビジョンを目指す仲間と協働すること」が重要だと高橋さんはおっしゃいました。

 例えば、野球をやろうと声掛けして集まった仲間の中で、ただ草野球をやりたい人と甲子園を目指す人がいたら、両者の意見が対立しチームが上手くまとまりません。このように全く別の目標を持つ者が協力しようとすると、どちらの目標も達成できず中途半端な結果に終わってしまいます。会社も同様で、同じビジョンを持ち、それを達成しようとする仲間たちが結束することで、志を高く維持し続けることができるとお話されました。

 また、安定の先に待ち受けるのは堕落のため、現状が安定しているのであればそれに危機感を持ち「意図的な不安定を自ら生み出すこと」も起業家にとって必要なことの1つだと言います。

 1店舗目が十分に集客できればすぐに2店舗目を開くなど、敢えて不安定な状況をつくることで、人はその状況を打開しようと一生懸命努めます。このように、みんなで一丸となり同じ目標に向かう状況を作ることが、会社を持続させるカギだとお話されました。

 生徒たちにとっては、日常的に接する機会が少ない業界のお話でしたが、人生を楽しく生きるための起業家の極意など多様な例を用いてお話してくださったため、終始食い入るように講義を受ける生徒の姿がありました。

 高橋さんは、講義の中で何度も「ピンチはチャンス」「人生の基準は楽しいか楽しくないかで決めたほうがいい」と生徒たちに訴えかけていました。これは起業家だけでなく、誰にでも通じる言葉だと思います。講義を受けた生徒もピンチをチャンスに変えながら、将来楽しく過ごすために自身の夢に向かって努力を重ねていくことを願います。

 今後も起業塾の様子を特集していきますので、ぜひ楽しみにしていてください。

■高橋 亮(たかはし りょう)氏
・株式会社Delight 代表取締役
・公益財団法人School Aid Japan 理事
・一般社団法人ソーシャルビジネス・ドリームパートナーズ 理事

過去の起業塾記事

▶【スタートアップ企業支援の第一人者】みずほ銀行常務執行役員から直接教わるスタートアップの極意
▶「起業体験プログラム “投資家会議”」が行われました ~郁秋祭に向けて~