レポート
REPORT
2024/02/12
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【起業塾】コロナウイルスを吸着!?新活性炭を開発した企業の経営者による直接講義!
郁文館には、東証プライム企業の経営者でもある本校の渡邉理事長を専属メンターとし、高校生起業家の輩出を目指す「起業塾」という特別講義を展開しています。
起業塾には、時代を先導する現役の企業経営者に直接講義を行っていただくプログラムがあります。今回はその一環として、大正10年に創業し、現在は活性炭の製造を行う「満栄工業株式会社(以下、満栄工業)代表取締役の前田さん」に特別講義を行っていただきましたので、その様子をご紹介いたします。
満栄工業は、大正10年に松の切り株からとる松根油の製造からスタートし、その後昭和23年に活性炭の製造を始めて以降、社会のニーズに沿った新たな活性炭の開発・製造を行う歴史ある企業です。また、医薬品を精製することを目的に、日本で初めてヤシ殻活性炭の量産化に成功した企業でもあります。
最初は「活性炭って何?」と聞きなれない単語にハテナマークを浮かべていた生徒たちですが、浄水器のフィルターや、野菜・果物の鮮度を保つために使われたりと、活性炭が身近で用途が多岐にわたるものであることを知り、「知らないうちに色んなところで活性炭に触れていたんだ!」と驚きの声があがっていました。
2022年に満栄工業は、これまで活性炭単体では難しいとされてきたウイルス吸着を可能にする新しい活性炭の開発に成功しました。岡山理科大学と共同して開発したこの活性炭は、偏に「社員の努力があってこそ開発できたものだ」と前田さんはいいます。
満栄工業は、ミッション「会社は社員の幸福の為にある」、理念「環境保全を通じて、人々の豊かな生活、安全と幸福、社会に貢献する」を掲げ、「“全社員を社会の貢献者”にすることで“社員の幸福”を実現する」を目標に開発力強化に力を入れてきました。
今回の新たな活性炭の開発も、このミッション・理念を全員が意識し、社員一丸となって努力を積み重ねてきた成果であるとお話されました。郁文館にも“笑顔で元気よく挨拶せよ”や“損得ではなく善悪で判断せよ”など、教室に言葉が掲げられています。生徒たちは、“私たちも、満栄工業と同じように毎日目にする言葉があるけれど、それって行動に移すために大事なことだったんだ”と話し、必死にメモを取っていました。
前田さんは、最後に「満足と幸福はイコールではない」と生徒たちに伝えました。「美味しいごはんを食べたい」や「たくさん眠りたい」などの満足を達成すると、一瞬の幸せは手に入っても長くは続きません。本当の意味で幸福になりたいのであれば、自分だけが満足を得るのではなく、社会・他人に貢献しようと周りを巻き込むことが大事だとお話されました。
生徒たちは、まさに夢に向かう道の途中です。自身の幸せのために、これからもいろんな人と関わり、いろんなものを吸収していってほしいと思います。
今後も起業塾の様子を特集していきますので、ぜひ楽しみにしていてください。
■前田 貴広(まえだ たかひろ)氏
・満栄工業株式会社 代表取締役
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