レポート
REPORT
2016/04/15
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カンボジア研修 2016レポート
カンボジアの労働と雇用、歴史、文化、教育などを体感し、自分たちの生活を改めて振り返ってみる。豊かとは何だろう、当たり前とは何だろう、普段の生活の中では気に留めていなかったことの大切さを知ることが、カンボジア研修のプログラム内容です。
まず、私たちが向かった場所は農場です。広大な土地で、レモングラスが育てられています。今回、私たちは収穫・乾燥させたレモングラスをアロマオイルにする工程のお手伝いをさせていただきました。アロマオイルを抽出するためには、室内で火を焚き続けなければならず、36℃の屋外が涼しく感じるほどでした。労働の大変さを体感しました。
続けてトゥールスレン、というポル・ポトによる虐殺が行われていた施設訪問を行いました。カンボジアに到着した当初、カンボジアは若者が多く活気に満ちている、と感想を話してくれた生徒たちですが、知識人・高齢者が姿を消した理由を学びました。施設からの刺激も大きなものでしたが、現地ガイドさんからの熱のこもった説明から、「過去」の出来事ではなく、「現在」にどれほど大きな影響を及ぼしているのかを考えさせられることとなります。こちらは、撮影が許可されている箇所が限られているため、写真は撮りませんでした。
現在まで尾を引く歴史を知った後、私たちはカンボジアの「希望」と「伝統」を体感します。
翌日、私たちは現地の孤児院「夢追う子どもたちの家」に向かいました。バスが到着する前から校門の前でたくさんの子どもたちが私たちの来訪を待っていてくれました。子どもたちとは英語や身振り手振りでコミュニケーションを取っていました。言葉は違えど、タペストリーづくりやカレー作りなどを通じてお互いの想いを伝えあい、交流することが出来ました。お別れの際にはサプライズで「贈る言葉」の合唱を日本語でしていただき、バスの中では「また戻ってきたい」という声が上がりました。
続けて、こちらの写真をご覧ください。今年は、現地の中学生との交流の際に、ご自宅を訪問するという企画を新たに作りました。広大な畑、牛を中心とした牧畜を目にした生徒たちは、日本の生活との差異に驚きを隠せませんでした。現地の学生からは伝統舞踊の披露していただき、郁文館からはソーラン節を披露しました。
そして、カンボジア滞在の最終日の朝、私たちはアンコールワットの日の出とベンメリア遺跡を鑑賞してきました。渡航前より事前学習で宗教や歴史について学んできた生徒たちですが、九百年もの歴史を持つカンボジアを代表する遺跡から上がってくる日の出や森林を進んだ先に急に開ける遺跡を目にし、文章や絵からでは伝えきれない美しさ、荘厳さを体感することとなりました。
滞在時間は短かったですが、たくさんの人と出会い、文化を目にすることで、世界観の広がりと視野の広がりを感じる研修となりました。生徒たちはぜひ、カンボジアで得た体験を普段の生活と照らし合わせてほしいと思います。