レポート
REPORT
2012/07/09
- 夢教育推進部
起業体験プログラム
◎ 起業体験プログラムとは?
本校郁秋祭(文化祭)では、総合的な学習の取り組みとして、起業体験プログラムを行っています。高校2年生と有志団体が各店舗を「株式会社」として起業して営業活動を行っております。擬似的な会社ですが、会社設立のプロセスを体験することで、社会の中で企業が果たす役割や責任について考える良い機会ととなり、将来自分が社会に出る際にも必ず必要となる知識や姿勢を学びます。
このプログラムはNTVP(日本テクノロジーベンチャーパートナーズ)のご協力をいただき、個々が「自分で考え、行動する力」を身につけることも目的の一つとして、7年前から本校で実施されているものです。
生徒たちは、以下のことに取り組みます。
① 起業のために必要な知識を現代社会の授業で学ぶ。
② 「理念」に基づく「経営目的」から、業種・業態を決め事業計画を練る。
③ 目的を果たすために、できる限り本物の株式会社に近い形で、起業・登記・郁秋祭の出店・
株主総会を開く。
これらの取り組みでは、保護者の中から弁護士・司法書士、税理士や会計士の方々にご協力を頂いております。
◎ プログラムの流れと内容
起業体験発足会:起業体験への取り組みを始めるにあたり、株式会社ワタミの桑原社長から「理念の大切さ」、「チームの大切さ」についてレクチャーをいただきます。(詳しい様子はこちらをご覧下さい)
また、起業体験プログラムの進行に沿って勉強していくことのできる、郁文館独自の専用ノートが配布されます。
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WATAMI株主総会見学 :実際の株主総会を見学して、自分たちがこれから取り組む起業体験に対する意識を高めます。(詳しい様子はこちらをご覧下さい)
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起業体験概要説明:起業体験の仕組みや流れについて、NTVPの村口社長から講演をしていただきます。(詳しい様子はこちらをご覧下さい)
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事業計画発表会:各企業が、VC(ベンチャーキャピタリスト)に投資を募るためにパワーポイントでプレゼンテーションを実施。最初の山場、緊張の場面です。(詳しい様子はこちらをご覧下さい)
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会社設立・登記:会社名を決め、登記簿を作成。
実際に司法書士の方や、司法書士役の教員に書類をチェックしていただき、ついに会社設立!(詳しい様子はこちらをご覧下さい)
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決算説明会:販売後には決算作業が待っています。
実際に現金を扱う本プログラムにおいて、社長と会計の責任は重大です。事前学習が大切です。
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理事長講座:生徒たちに向けて、自らも起業家である理事長から「起業」に関する熱いレクチャーをしています。(詳しい様子はこちらをご覧下さい)
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郁秋祭準備:さぁ、いよいよ店舗準備。社員全員で開店に備えます。(詳しい様子はこちらをご覧下さい)
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郁秋祭:販売日は2日間、投資家たちに損をさせるわけにはいきません。
みんなで知恵をしぼり、汗を流して売り上げを伸ばします!(詳しい様子はこちらをご覧下さい)
外装にも工夫を凝らします。遠くから見ても何のお店か分かりますね!!
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決算風景:販売活動が終了したら、経費と売り上げの計算を行い、損益計算書と貸借対照表を作成。
さらに公認会計士の監査も受けます。
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株主総会:株主総会を開いて決算内容を発表。税金を差し引いた利益を株主に配当します。(詳しい様子はこちらをご覧下さい)
その後、郁秋祭における表彰を行います。
理事長がすべての店舗を回り業態として優れている起業チームに対して「理事長賞」が与えられます。また、当日来校されたお客様に「もう一度利用したいと思えるお店」をアンケート集計して1位となった起業チームには「お客様賞」が与えられます。
さらには「企画賞」・「売上No.1」・「優良企業(最高納税企業)」・「高額配当金No.1」 以上6部門を起業体験プログラムの活動の中で讃えます。
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寄付金贈呈式:各企業から集めた税金と、郁文館夢チャレンジ出店機構が株を購入した企業から受けとった配当金の合計金額を、公益法人スクールエイドジャパン(SAJ)へ寄付し、カンボジアでの活動や東北支援活動などに使っていただきます。
生徒は、このプログラムにおける自分たちの活動が、最終的には社会貢献へと繋がっていることに、本当の意味での「企業の存在意義」というものを感じ取ってくれているものと思います。
昨年度のSAJへの寄付金総額は
900,709円 でした。
内訳) 出店企業純利益からの税金 748,800円
郁文館夢チャレンジ出店支援機構配当金等 151,909円
以上が起業体験の概要となります。
『起業体験』をやりきることは大きな経験となります。
郁文館夢学園でしか味わえないプログラムを通じて、生徒達は多くのことを学びます。