レポート

REPORT

2014/04/18

  • 郁文館グローバル高等学校
  • 学校教育相談室

【TV放映】 心理教育「レジリエンスプログラム」

当学園の心理教育の取り組みが「NHK クローズアップ現代」で紹介されました。

 

 

NHK クローズアップ現代

「折れない心の育て方 ~ 『レジリエンス』を知っていますか? ~」



 

~~心理教育「レジリエンスプログラム」の様子~~~~~~~~~

 

グローバル高校3年生を対象に、92日、6日と21日、22日(夢合宿中)の4回に渡って、スクールカウンセラーから心理教育「レジリエンス・プログラム」の授業を行いました。

 

 「レジリエンス」とは「逆境力」「回復力」などと訳されている、人間に本来備わっている能力のことです。どんな人でも、生きていると辛い思いをすることや、失敗すること、自分の思い通りにならないことなどを経験しますが、「レジリエンス」とは、そのような逆境や困難に耐える力、そこから回復する力のことです。

 

いよいよ受験シーズンに突入した3年生ですが、スクールカウンセラーからグローバル高校3年生全員に向けて、「レジリエンス」について理解し、自分自身の「レジリエンス」に気づき、活用するためのプログラムを提供しました。

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第1回目の授業では「レジリエンス」は学習して身につけることができるスキルであることを理解し、また「レジリエンス」を身につけることが人生において非常に大切であることを学習しました。

 

第2回目の授業では、自分の感情がコントロールできなくなった時に有効なセルフコントロールの方法について学びました。具体的には、セルフコントロールを行う上での『気分転換』の効果を理解し、自分にとって一番良い『気分転換』の方法を見つけ出すワークを行いました。

 

また、夢合宿において2日連続で行った第3・4回目の授業では、まず第3回目の授業で自分自身のレジリエンスの元になっている4つの要素についてグループワークなども行いながら自分のこととして考えてみる授業をしました。生徒たちは、自分の「レジリエンス」をリストアップしながら一人ひとりの「レジリエンスアルバム」を完成させました。

 

4回目の授業では「PTG(心的外傷後成長)」について学びました。「PTG」とは、災害や事故、病気等、とても悲しい苦しい衝撃的な経験をしてその時は激しく傷ついても、その後、むしろ人間として成長する現象のことです。授業では、実在の2人の人物の実例を通して「PTG」について学び考えました。

 

いずれも受験勉強の合間に行った授業でしたが、生徒たちは大変熱心に授業に取り組んでいました。

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生徒たちからは授業後、「これから受験を乗り越えていく上で活用していきたい」等の受験と結びつけた意見が多く聞かれ、「(授業で実習した呼吸は)5分だけだったけど、思った以上にリラックスできた」「リラックス法をテスト前や受験勉強の時にやってみたい」等、授業で学んだことを実生活で取り入れたいという感想も聞かれました。

また、「自分が知らなかった自分の良いところを知ることができて良い経験になった」「辛い体験は身体的・精神的成長になると思った」「全4回の授業が今後生きていく上で自分の糧になると思う」といった感想も多くあがりました。

 

授業後のアンケートでは、4回の授業を通して9割以上の生徒が「興味を持って授業を受けた」「授業は役に立った」と答え、夢合宿の授業では99%の生徒が「興味を持って授業を受けた」「授業は役に立った」と答えていました。

 

スクールカウンセラー 鈴木水季